エレクトロニックミュージックの歴史と社会的影響

概要

現在、世の中には無数の音楽ジャンルが存在しています。私がその中で特に注目した音楽はテクノミュージックです。この種の音楽の歴史はまだ数十年と浅いですが、我々にもたらした影響は多大です。その影響について調べる予定です。

 

目的

近年、世界的なムーブメントとしてテクノミュージックが注目されている。テクノミュージックは都市の民族音楽であるといわれているほど、その土地に根ざした発展がみられる。また、さまざまな社会問題を生み出してきた。それを体系的に調べ、どのような影響があったかを考えていきたい。

 

内容

1        テクノミュージックの歴史

テクノミュージックとはこのような音楽であると具体的に定義する事は難しいが、自分なりの定義をし、その中でどのようなジャンルが存在し、どのように発展してきたのかを体系的に調べていきたい。(今回、取り上げるテクノミュージックとは踊ることを目的としたダンスミュージックに限定したい。)特に私が注目しているデトロイトテクノ(ホワン・アトキンス、ケヴィン・サンダーソン、デリック・メイなどが有名。 エレクトリックサウンド、ジャズ、プログレロック、ニューウェーヴなどを 包括した幅広い音楽性が特徴。)について深く調べていきたい。

 

2        テクノミュージックの特徴

テクノミュージックは他の音楽と違ういろいろな特徴をもっている。その特徴をロック、ポップといった他の音楽と比較し、明確に定義したい。

 

3        テクノミュージックが与えた社会的影響

テクノミュージックは我々にいろいろな影響をあたえてきた。時には国家を動かすようなことも起きている。私が特に注目しているのがイギリスのクリミナル・ジャスティス・アクトという法律である。この法律は、集会、不法居住、デモ、パーティーなどを取り締まるいくつかの法律が組み合わさったようなものである。その中にある条項で「野外でレペティティブ・ビーツという特徴をもつ音楽を聞いている十人以上の団体を解散させる権限を警察に与える」とい

うのがある。レペティティブ・ビーツとはビートが繰り返す音楽、すなわちテクノミュージックなどのダンスミュージックのことで、友達の家の庭で音楽を聞いているだけでも引っかかりかねないという信じがたい悪法である。この法律は間違えなく若者をターゲットにした法律で、反体制的な運動を取り締まる力を警察に与えたもので、多くの反対活動が起きている。当時のイギリスの大衆紙はこうかいている。

「我々がいるのは、警察国家というくだらない終末へ向かう坂道の頂上だ」(オブザーバー1994年10月9日)

「警察が調査する必要のない揉め事にまで介入していく危険性をはらんでいる」「犯罪にぶつかっていくことよりも、この法律では、多様性や相違を法律として取り締まることに重点を置いている」(リバティー)

「みんなで暴動を起こそう。お笑い種だ」(サン1994年10月11日)

この法律は1988年のセカンドサマー・オヴ・ラヴから変化をとげながら続いてきたイギリスのレイヴシーンの大きな転換期になり、レイヴに行くことが、政治的な意味合い帯びた行為の一つになったようだ。

この法律で起きた出来事やシャーマニズム、ドラッグカルチャーといった観点か深くしらべていきたい。

 

参考文献

書籍

野田 務 著 「ブラック・マシン・ミュージック」 河出書房新社

        2001年8月30日発行   

清野 栄一 著 「RAVE TRAVELLRE」 大田出版 1997年8月発行

         「地の果てのダンス」 メディアワークス1999年9月発行

清野 栄一 + 鶴見 斎著  木村 重樹編成・構成 「レイヴ力」

        筑摩書房 2000年7月発行

佐久間 英夫著 「テクノのススメ」 ブルース・インターアクションズ

        1999年10月発行

雑誌 

「GROOVE」Techno×∞Multipliesテクノの先にあるもの

p18―p50 第1巻第12号 リット−ミュージック

編集長 石塚 剛 1998年1月1日発行

「Loud」 No69〜No82 エクストラ 編集長 谷上 史憲