接客の役割とその効果について経営者の観点から考える。具体的には、さまざまな業種を調べ、過去と現在において接客の役割の変化や、経営者が求める接客とはどのようなものなのかを調べる。
どのような接客が人の心に良い印象を与えるのか、どのような接客をしたら人はまた来ようと思うのかを明らかにする。経営者の立場に立った者が、すべきことは何かを調べる。心理的なものだけでなくできるだけ具体的に数字であらわしていきたいと思っている。
これまでは顧客の立場からの視点で、一般的な書籍や文献を調べてきた。現在販売されているサービスに関する多くの書籍は、顧客の立場で書かれたものがほとんどだからである。
私たちが日頃関わっている接客業には、どのような経営努力がされていて、それが売上に対しどのような結果をもたらしているかを調べる。今の社会では機械やコンピュータによる無人化が進んでいる。駅の自動改札機や銀行などのキャッシュディスペンサーがそれである。一方では、デパートにおける案内係やフレンチレストラン、ホテルなどでは、今まで以上に顧客一人一人に対してより密着したサービスをしようと、社内教育の充実や従業員数の増員などを図っている。
インターネットが普及しオートメーション化が進んだ現代で、コストのことだけを考えれば、かける必要のない人件費をあえてかけている後者の経営者は、どのような考えのもとで、人とモノの間にあえて人を仲介させているのか、その具体的な理由を調べていく。
このままでは、論文として説得力に欠けるものになると感じ、今は論文に近い形の文献を探している。できるだけ科学的研究に近づけていきたい。