駒澤大学経営学部西村セミナー
2009年度 卒業論文
企業とISO
2009-12-18
経営学部 MK5134
佐藤 大知
目次
はじめに
1. 標準化組織
1.1 国際標準化機構
1.2 その他の標準化組織
2. 企業におけるISOの取得
2.1 ISO取得企業の概要
2.2 企業がISOを取得する理由
2.3 ISOの取得方法
3. ISO取得後の企業
3.1 ISOへの批判
3.2 ISOを効果的な利用
4. まとめ
謝辞
参考文献
はじめに
この論文ではISOとは何か,なぜ企業はISOを取得するのかを調べた.また,ISOを取得した企業の実情を調査し,ISOの効果や必要性についても調べた.
現在では,多くの企業がISO 9001,ISO 14001などのマネジメントシステム資格を取得している.普段生活している中でもISOという言葉を頻繁に耳にするようになった.
1. では,国際標準化機構を中心に標準化機構を調べ,ISOやマネジメントシステム,標準化団体などについて述べる
2. では,メリットやデメリット,企業の統計などから,なぜ企業がISOを取得するのかを述べる.
3. ではISOを取得した企業のアンケート調査などから,効果的なISOの利用法について述べる.
日本版SOX法,コンプライアンス,企業の社会的責任などによって,企業の在り方が変わってきていると考える.ISOの効果的な活用によって,日本企業がより良くなることを期待する.
1.標準化組織
1.1 国際標準化機構
この章では,まずISOの概要を説明する.このゼミ論文の本題である,ISOマネジメントシステムの種類や役割についても説明する.この章では、用語の説明が主となる。
1.1.1 概要
国際標準化機構 (International Organization for Standardization) とは,略称 をISOという.アイソ,アイエスオー,イソなどの読み方がある [Jawp ISO].
ISO [Jawp ISO] は,電気分野を除く工業分野の国際的な標準である国際規格を策定するための民間の非政府組織である.
国際間の商取引が進む中で,技術的な規格が国ごとに異なることによって,国際貿易上の障壁が生じるようになり,これらの技術的障壁の除去を目的に設けられた.
1.1.2 規格
規格は,各国加盟機関,Technical Committee(専門委員会),Sub Committee(分科委員会)が新たな規格の策定,現行規格の改定を提案し,承認されることで,国際規格として発行される.
ISOで規格化された種類は,ねじや自動車などから始まり,245種類に及ぶ.
また,組織が方針及び目標を定め,その目標を達成するためのシステムに関する規格がある (表1参照). これをマネジメントシステム規格と呼ぶ.
企業がISOを取得するという事は,このマネジメントシステム規格を取得することを指している.
次項では,企業が取得しているマネジメントシステム規格についての概要を説明する.
1.1.3 品質マネジメントシステム (ISO 9001)
品質マネジメントシステム (ISO 9001) は,品質マネジメントシステム関係の国際標準化機構による国際規格である [財団法人].
品質マネジメントシステムは,表1のTC番号176番の品質管理及び品質保証を指す.
1.1.4 環境マネジメントシステム(ISO 14001)
ISO 14000シリーズは,組織活動が環境に及ぼす影響を最小限にくい止めることを目的に定められた環境に関する国際的な標準規格である[財団法人].
環境マネジメントシステムは上記の図のTC番号207番の環境管理を指す.
1.1.5 情報セキュリティマネジメントシステム (ISO/IEC 27000 )
ISO/IEC 27000 シリーズは,国際標準化機構 (ISO) と国際電気標準会議 (IEC) が共同で策定する情報セキュリティ規格群である[Jawp ISMS].
1.1.6 その他のマネジメントシステム規格[テクノ]
・自動車業界特有のマネジメントシステム規格(ISO/TS 16949)
ISO/TS 16949は,自動車の品質システムの世界統合を図るための規格である.2002年規格改正には,日本が初めて参加したことによって名実ともに世界的な品質マネジメント規格となっている.
・食品業界特有のマネジメントシステム規格(ISO22000)
ISO 22000は『食品安全』をターゲットにしたマネジメントシステムである.食品業界は,国内外において1990年代から2000年初頭にかけて食品の安全性や信頼性を脅かす様々な事件・事故が発生し,その解決策として登場した.
・苦情対応マネジメントシステム規格(ISO 10002)
ISO 20000はITサービスマネジメントの国際規格であり,ITサービスを提供するすべての組織に適用されるマネジメントシステム規格である.英国政府が作成したITIL(IT Infrastructure Library)というITサービスの品質向上のためのガイドラインをもとに作成した英国の国家規格BS15000を国際標準化した規格である.
・ITサービスマネジメントシステム(ITSMS/ISO20000)
ISO20000は,ITサービスマネジメントシステム(ITSMS)に関するマネジメントシステム規格であり,ITサービスに関わる「人」「プロセス」「技術」を最適化し,顧客の要求する品質を確保したサービスを提供することを目指して策定された.
・医療機器にかかわるマネジメントシステム規格(ISO13485)
薬事法改正に伴い,医療機器産業ではISO13485:2003に基づいたシステム構築が求められている.
・電気通信製品にかかわるマネジメントシステム規格(TL9000)[JQA]
TL 9000は製品のパフォーマンスデータ測定によって,品質マネジメントシステムの効果的な改善を可能にする電気通信業界向けの品質マネジメントシステム規格です.
TL 9000は米国を中心とした電気通信業界が品質向上のために設立したクエストフォーラム(QuEST Forum)によって制定された,電気通信製品(ハードウェア,ソフトウェア,サービス)の供給者のための品質マネジメントシステム規格である.
・労働安全衛生にかかわるマネジメントシステム規格(OHSAS)
OHSAS 18001は責任ある組織が労働安全衛生に対する自らの姿勢を従業員と社会に示すうえで有効なマネジメントシステム規格である.
1.2 関連標準化団体
国際標準化機構(1.1)では,国際標準化機構の概要と規格について説明した.
この章では,国際標準化機構以外の標準化団体の説明を行う.
1.2.1 国際電気標準会議
国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission,IEC)は,電気工学,電子工学,および関連した技術を扱う国際的な標準化団体である[Jawp IEC].
その標準の一部は国際標準化機構 (ISO) と共同で開発されている.
1.2.2 国際電気通信連合
国際電気標準会議 (ITU) は,電気工学,電子工学,および関連した技術を扱う国際的な標準化団体である[Jawp ITU].その標準の一部は国際標準化機構(ISO)と共同で開発されている.
1.2.3 日本工業標準調査会
日本工業標準調査会(JISC)は経済産業省に設置されている審議会である[JIS].工業標準化法に基づいて工業標準化に関する調査審議を行っている.具
1.3 関連項目
前項では,さまざまなISOマネジメントシステム規格があることを説明した.企業は,ISO取得によってマネジメント強化を行っているが、マネジメントにも様々なものがある.この章では,その説明を行う.
1.3.1 内部統制
内部統制とは,会社自らが業務の適正を確保するための体制を構築していくシステムを指す[Jawp JSOX].広義には,会社の存在の目的を果たすために経営者が整備・運用するものである.
1.3.2 法令遵守
コンプライアンスとはコーポレートガバナンスの基本原理の一つで,法律や規則などのごく基本的なルールに従って活動を行うことである[Jawp コンプ].
このコンプライアンスに違反する事をコンプライアンス違反と呼び,コンプライアンス違反をした企業は,損害賠償訴訟(取締役の責任については株主代表訴訟)などによる法的責任や,信用失墜によって売上低下等の社会的責任を負わなければならない.
1.3.3 企業の社会的責任
企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility CSR)は,企業が利益を追求するのみならず,組織活動が社会へ与える影響に責任を持ち,あらゆるステークホルダーからの要求に対して,適切な意思決定したことを指すものである[Jawp CSR].
2. 企業におけるISOの取得
2.1 ISOの取得方法
1章では、主に用語の説明を行った。この章では,具体的に企業がどのようにISOを取得するか,ISO取得のメリット,デメリットから何故企業がISOを取得するかを説明する.
また,ISO取得企業の概要から取得企業のデータを分析する.
2.1.1 ISOの取得手順
企業がISOを取得するには,マネジメントシステムを構築し,審査登録機関からの審査に合格をしなくてはならない.1.組織が必要とするマネジメントシステムのプロセスを明確にする.プロセスの手順を決める.2.手順を文書化に関する要求事項に従って文書化する.3.決められた手順に基づき実施する.プロセス・製品が要求事項に適合しているか,監視・測定・分析する.4.適合実証の証拠として記録を作成する.5.継続的に改善する. この1から5のステップである,確立する,文書化する,実施する,維持する,継続的に改善することをマネジメントシステムの構築という[大浜04].
2.1.2 審査登録制度
ISOの場合,第三者である審査登録機関が,組織のマネジメントシステムを,顧客に代わって国際規格であるISO規格によって審査し,適合組織として登録する.これによって組織のマネジメントシステムに信頼性を付与する制度が審査登録制度である.
審査登録機関の審査は,審査登録のための初回審査と,審査登録後に行われる定期審査,臨時審査,更新審査がある[大浜04].
初回審査とは,組織の構築したマネジメントシステムが,ISO規格の要求事項に適合し登録を目的とした最初の審査である.この審査に合格すると,ISOを取得できる.
定期審査とは,組織が審査登録取得後,マネジメントシステムが適合の状態を継続して維持しているか否かの審査をいう.
臨時審査とは,組織の登録範囲の拡大・縮小,変更またはISO規格の改正などでマネジメントシステムに大きな変更がある場合に,そのつど,必要に応じて行う審査をいう.
更新審査とは,登録証の発行から3年経過すると,組織が継続を希望するなら更新審査を行い,登録証の書き替えをする.更新審査をしない場合や更新審査に合格できない場合,ISOの取得の資格はなくなる.
2.2 ISO取得企業の概要
この章では,ISO 9001,ISO 14001の取得企業数を調べ,ISO取得企業の分析を行う.
2.2.1 ISO取得企業の統計・分析
現在の上場企業数は,2392社である.
現在の企業数は,1218343社であり,次のグラフは従業員別企業数を表す (図1参照).
ISO 9001の取得企業数は,2008年9月現在で41635社である (図2参照) .この10年で,40000社の企業が,ISO 9001を取得した.
従業員別企業数のグラフでは,100人以上の企業数の合計は39780社であり,100人以上の企業はISO 9001を取得している可能性が高いと考えられる.(図1より)
2006年末は,43564社で増加し続けていたが,2007年から毎年少しずつ取得企業数が,落ちてきている.これは,審査登録制度(2.1.2)でも述べたように更新審査でISOの資格を失う企業があるということである.2007年から2008年にかけて2000社の企業が資格を失っている.
ISO 14001取得企業数は,2008年9月現在20661社となる (図3より) .
ISO14001も10年前と比べると大幅に増加している.毎半期,約430程度伸びていた企業数だが,2008年の第3半期は16社しか増えていない.
ISO 14001の取得企業数もISO 9001のように,来年からはマイナスになると筆者は考える.
また,ISO 27001の取得企業数は,152件である[財団法人].ISO 9001,ISO14001と比べるとまだ取得企業数は少ない.
2.3 企業がISOを取得する理由
グラフで見たとおり,2007年までISO取得企業は年々増加してきた.ISOのメリットからISO増加の理由について調べた.
ISOのメリットは,主要マネジメントシステムであるISO 9001,ISO 14001,ISO 27001を調べた.
デメリットは,共通のものである.
2.3.1 ISO取得のメリット
ISO 9001
メリットは大きく二つに分けられる.
1つは,営業力の強化による売上高の増加である.
競合他組織との差別化,公共事業等の入札参加条件確保,企業イメージアップによる知名度の向上,海外取引引合による新規市場への参入など新規顧客の獲得による,営業力の強化が見込める.
もう1つは,体質改善によるコストの低減である.
業務の標準化による生産性の向上,意識改革による職場の活性化,品質問題解決によるクレームの減少,ISO 9001習得によるマネジメントの向上による体質の改善が見込める.
ISO 14001
ISO 14001においても営業力の強化による売上高の増加,環境マネジメントシステム運用効果による環境コスト削減の二つのメリットがある.
競合他企業との差別化による優位,公共事業等の入札参加条件確保,企業イメージアップによる知名度の向上,環境配慮型製品開発による新規市場への参入から営業力強化が見込める.
廃棄物低減による廃棄物処理費用削減,電気・ガス・石油使用低減によるエネルギー費用削減,環境負荷低減によるコスト削減,省資源活動によるコスト削減から環境コスト削減が見込める.
ISO 27001
ISO 27001においても同様のメリットがある.
競合他社との差別化,入札要件や取引条件の確保,企業イメージアップなどの売上高の増加と情報リスクの低減,セキュリティ強化,事故対応能力の強化によるコストの削減である.
品質,環境,情報セキュリティの三つのメリットを見たが,すべて売上高の増加とコストの削減による,利益の増加というメリットがあることが分かった.
企業は,品質を強化するため,環境に配慮するためにISOを取得するというよりは,利益を増加させるための戦略としてISOを取得していると筆者は考える.
2.3.2 ISO取得時のデメリット
ISO取得の際のデメリットは,大きく分けて二つある.
ISO構築にかかる費用とISO構築にかかる時間である.
・ISO構築にかかる費用
審査登録制度(2.1.2)で説明した初回審査の審査料に約100万円かかる.コンサルタントに頼む場合,コンサルティング料金は150万円〜300万円という範囲に収まる[ISO INFO].
その結果,コンサルタントに頼む場合,約300万円が構築にかかる費用である.
自力での取得の場合ISO構築にあたりプロジェクトメンバーを各部署の責任者の4人を選抜したとする.責任者の年収を600万円(人件費率50%)で考え,毎日2時間ISOのための時間を取ったとしたら,時間給6,300円×2時間×240日=3,024,000円 ×4人=12,096,000円となる[ISOU].
・ISO構築にかかる時間
コンサルタントの支援を受けた場合は通常1年弱で取得できるが,自社で自力での取得の場合は1.5〜2年はかかるとも言われている.
補足: 現在は,コンサルタントの支援を受ける企業が多い.費用と時間だけの理由ではなく,自力で獲得の場合,知識のない方が策定するので,できたものは当然不十分なものにならざるを得ない.運用してみたら,矛盾だらけ,使い勝手が悪いという現象を引き起こす.
つまり,社内の膨大な人件費を使い,中途半端なISOの仕組みを作り,運用に苦労してしまう,こうした企業が多いのが実態である.
2.3.3 企業のISO取得理由
筆者は,デメリット(2.3.2)があってもメリット(2.3.3)がはるかに大きいためISO取得企業数が増加してきたと考える.つまり利益を獲得できるため,企業はISOを取得している.
しかし,グラフでも見たとおり,最近になって取得企業数の減少が目立ってきている.次章では,減少の理由について調べていきたい.
3. ISO取得後の企業
これまで増加し続けてきたISO取得企業数だったが,2008年から減少が目立ってきた.筆者はISO取得後に何か問題があるからだと考え,ISO取得後の企業を調べた.
3.1 ISOへの批判
ISO取得のデメリット(2.3.2)では,取得時のデメリットについて調べたが,この章では取得後のデメリットを調べ,ISOの効果的な利用の仕方を説明する.
3.1.1 ISO取得後の問題点
企業は,利益の上昇につながるのでISOを取得すると説明したが,取得後企業から不満が出ていることがわかった.
具体的には,文書化による書類の増加,組織体系や体質になじまない,などが挙げられる.
・ 文書化による書類の増加
ISO取得時にはISOの取得手順(2.1.1)で述べたように,手順を文書化しなくてはならない.そのため文書の量が増大する.
・ 組織体系や体質になじまない.
ISOに対して,品質管理がしっかりしている日本企業にISOは必要ない,ISOは競争力のある日本企業へのバッシングだという声もある.業務を標準化する際,職人技まで文書化してしまい,技術がガラス張りになったという声も聞かれる[有賀 07].
また,外的要因としての問題として,審査員やコンサルタントの能力不足などが挙げられる.
・ 審査員のレベルの問題
マネジメントシステム規格の審査登録機関は53件である[財団法人].
これだけ多くの審査登録機関があると,場所によってもレベルにばらつきが出てくる.また,有賀は審査登録機関も1つの企業体であり,最近では過当競争から営利の側面が露骨に際立ってきていると述べている.このことから,認定審査にパスするためだけの甘い審査基準,安い契約審査員の積極活用,顧客紹介者の優遇などという問題があると述べている[有賀 07].
ISO審査員への苦情内容のアンケート (図7) では,考えの押し付け,ISO規格解釈のばらつきなどが挙がっている.
1995年7月には,審査員のばらつきをなくし,世界で通用する真の国際審査員を育成しようとIATCA制度というものが出来た[荻原 01].これは,実際に国際審査員を希望する人が,実際の審査の場で,手順どおりに適切な審査を行っているかを判定するものである.この審査に合格した審査員は,すでに日本での審査員の資格に加え,第三者の立ち会いのもとで,真の国際審査員にふさわしい能力を備えているかが評価されるので,現状の審査員よりもレベルが高いと思われる.
・ コンサルタントの問題
荻原は,最近ISOに関して「早く,安く認証取得ができます」をキャッチフレーズにコンサルティングをするところが目立ち始めていると述べている[荻原 01].あまり考えず,苦労もろくにせず,とりあえず認証取得だけは果たしたということでは,効果的な活動はまず期待できない.
また,他社と同じようなマニュアルを提供し,実際に自社では効果のでないマネジメントシステムを構築してしまう問題もある.
ISO取得によって必ずしも期待する効果が得られるわけでは無いようである.
ISOを取得後に,メリットよりもデメリットを感じる企業も多いようである.
全印工連・教育・技術委員会のアンケート調査では[アンケート],ISOを取得して,管理業務が良好になった企業が7割を超え,ISOの取得は本当に有益だったという企業が8割を超えているが,実際に費用に見合う効果があったかというアンケートに対しては,効果があるという企業を効果が薄い・効果が見えないという企業が上回っている (図4,図5,図6参照)
3.1.2 ISO取得企業の不祥事
具体的には,不二家,雪印乳業,グッドウィル, 三菱自動車工業,カネボウなど多くのISO取得企業が不祥事を起こしている.
ISOを取得したからといって,不祥事がなくなるわけではない.
ISO9001はマネジメントシステムであり,システムがうまく機能させなければ不祥事は防げない.また,経営者や従業員の故意な犯罪も防ぐことは出来ない.有賀は,ISOは性善説に基づいており,企業の悪意に対しては無力であると述べている[有賀 07].
不二家の不祥事の例
2007年1月10日に有名な洋菓子店の不二家から衛星上の問題が浮かび上がった.消費期限切れの食料を使用していた.
[有賀 07]では,不二家の問題点について次のように述べている.
1. 現在作業の基準を定めた管理マニュアルはあった.
2. 原料をチェックしていたのは再雇用したベテラン60代パート職員
3. 原料をチェックする担当者は一人
4. 原料はにおいなどで判断し,問題ないと判断
5. 原料を廃棄すると怒られると思った.
6. 牛乳が余ることは想定しておらず,廃棄方法を規定していなかった.
問題は,現在作業の管理マニュアルはあったのに,なぜにおいなどで判断したのかである.
4,5,6,では,職員が勘や経験で作業をしていることがうかがえる.マニュアル化がうまくされていないということだ.
不二家の事件は,ISOのシステムがうまく機能していないと起きる問題のよい例である.経営者や従業員の悪意外にも,ISOのシステムが実際に実践されていないとこのような問題が起きてしまう.
3.1.3 ISO 9000取得企業の運用に関する統計・分析
ISOが定着しているかのアンケートによると,「定着しているが有効に機能していない」の68.4%が最も多く,「定着していない」の13.0%を加えると81.4%と8割超す人が有効に機能していないと回答している.かたや「定着し有効に機能している」が18.3%となっている (図8参照)
・定着していない理由のアンケート (図9) より
全問で「定着しているが有効に機能していない」または「定着していない」と答えた人に理由を尋ねた.その結果,「内部監査又はサーベイランスの時しか実際にやらない」の48.3%,「書類作成が管理だと勘違い」の47.4%に回答が集中し,その次に「職員のISOに対する意識が低い」の34.5%となっている.
・取得後の企業から見たISO 9001のメリットのアンケート (図10) より
「企業イメージの向上に寄与する」が36.3%と最も多く,次いで「文書化によって,品質水準の維持が図れる」の27.8%,「職員の品質に対する意識の向上に寄与する」の25.6%,「責任と権限が明確化し,組織の効率が図れる」の22.6%の順になっている.
取得後企業から見たISO 9001のデメリットのアンケート (図11) より
「文書管理が煩雑でダブルスタンダードに繋がる」が53.6%と最も多く,次いで「書類負担増による職員の品質意識・モラルの低下」の37.8%,「ISOをやっても利益には貢献しない」の32.1%の順になっている.
文書化によって品質水準の維持が図れる27.0パーセントにたいして,文書管理が乱雑でダブルスタンダードにつながる53.6パーセントから従業員が文書化に対して否定的なことが分かる.
また,品質が向上する25.0パーセントに対して品質意識・モラルの低下は37.0パーセントからも従業員がISOの効果に不満を持っていることが分かる.
一番のメリットもイメージの向上であって,品質の向上ではない.
また筆者は,現在のISO取得企業数は約40000社という事からイメージの向上は弱まっていると考える.
注 このアンケートは,2001年,建設業界のアンケートである.
3.2 ISOを効果的な利用
ISO 9000取得企業の運用に関する統計・分析(3.1.3)では,ISOが有効に機能していないということ,メリットよりもデメリットを大きく感じているということが分かった.
この章では,メリットを大きくさせるため,ISOを定着させるためにはどのようにすれば良いかを考える.
・ ISOの取得を目的としない.
ISOの取得を目的としてISOを取得した企業は,初めはISO取得のメリット(2.3.1)で述べたメリットによって,利益が増えるかもしれないが,従業員からデメリットのアンケート (図11) で述べたような不満が増えるだろう.そして,ISO取得のデメリットを強く感じるようになる.
・ コンサルタント,審査機関の選択
コンサルタントや審査機関の選択は,しっかり下調べをしてから行うべきである.安い,早いといった理由で選択をするのではなく,レベルの高いコンサルタント・審査機関を選ぶことが大切である.また,ISOを効果的に活用するためには,コンサルタントにすべて任せるのではなく,自社で考え必要最小限でコンサルタントに依頼することが大切である.
・ 出来もしないことをむやみに文書化しない.
デメリットのアンケート (図11) では,文書化に否定的な社員が多いことが分かった.しかし,ISOでは文書化は必須であり,システムを標準化させるためには,文書は確実に必要である.[アイムス]では,マニュアルは『ISOに必要だから作る』わけではなく,『業務改善に必要だから文書を作る』というのが正しい考え方であり,『あったほうがよい』から作るのではなく,『なければ困る』からつくると述べている.
ISOを効果的に活用するには,自社のレベルに合わせたシステムを作ることが必要である.
出来ないことをシステムに入れても,無駄に文書を増やすだけであり,機能もしない.従業員からの不満も増えることになる.
・ 従業員に浸透させる.
従業員にISOの重要性がうまく行き渡っていないと,ISOは機能しない.
ある程度文書化が終わったら,現場の実務者へ回覧しチェックを受けることが必要である.実際に手順に従い実務を行うのは現場の人たちだからである.
また,理解が行き渡っていない場合は初めにコストを多くかけてでも,従業員に理解させるために教育を実地する必要がある.
・理想ではなく,出来ることからマネジメントする.
これは,文書化の時も述べたことであるが,ISOは自社のレベルに合わせて取得することが必要であり,出来ることから少しずつマネジメントしていくことが大切である.
4.1 まとめ
ISOには様々なメリットがあり,企業にとってISOは利益向上のための一つの戦略であることが分かった.現在ISOで規格化されているマネジメントシステム10種類を超え,ISO9001は,約43000社もの企業がISO9001を取得している.ISOマネジメントシステム規格の必要性が高いということである.しかし,ISOにはデメリットもあり,ISO取得の資格を失う企業も出てきた.筆者はISOを取得することよりも取得後にどのように運用するのかが大切だと考える.
ISOの取得は,企業にとって確実にメリットとなるものではない.実際に,ISOに不満を持っている企業,社員がたくさんいる.しかしISOを取得し,効果的に利用することでメリットを増やすことが出来る.そのためには,ISOに対する考え方を変えなくてはならない.ISOを利益のために取得した企業は,ISO取得後に本当に利益を出し続けたいのであれば,ISOを取得することよりも取得後の運用を考えなければならない.
謝辞
ゼミ論文を作成するのは,とても大変でしたが大学生活の4年間で一番の良い経験となりました.ご協力をして下さった皆様、ありがとうございました。また、この論文を完成させることができたのも,西村教授のご指導のおかげです.3年間本当にありがとうございました.
参考文献
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[大浜05] 大浜庄司,図解でわかるISO 14001のすべて,日本実業出版社,2005.
[浅川06] 浅川浩・鳰原恵二,よくわかるISO 27001,日本実業出版社,2006.
[増山08] 増山文男,脱ISOシンドローム,文芸社,2008.
[森田06] 森田勝,くたばれ! ISO,日刊工業新聞社,2006.
[松尾99] 松尾茂樹,ISOで会社はこんなに変われる!取得動機から経営戦略まで,東洋経済新報社,1999.
[萩原01] 萩原睦幸,間違いだらけのISO審査,日経BP社,2001.
[戸村07] 戸村智憲,あなたをとりまく内部統制日本版SOX法,ローカス,2007.
[阿部02] 阿部伸一郎,ISOで会社が変わる! 会社を変える,文芸社,2002.
[有賀 07] 有賀正彦,不祥事を止めるISO思考,光文社,2007.
[アイソス 9] 月刊アイソス9月号 ISOの効果的な使い方,システム規格社,2008.
[アイソス 8] 月刊アイソス8月号 ISOへの疑問,システム規格社,2008.
<<<<< 参考Webサイト >>>>> (別画面に開きます)
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http://ja.wikipedia.org/wiki/ISO.
[Jawp IEC] 国際電子標準会議,Wikipedia,アクセス日2008-10-30,
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資料
従業員別企業数 (図1)
・従業員数別企業数 図1 ([帝国D]から引用)
ISO 9001取得企業数の推移 図2 ([財団法人]から引用)
ISO 14001取得企業数の推移 図3 ([財団法人]から引用])
・ISO取得の効果 図4 ([アンケート]から引用)
・ 管理業務が良好になったかのアンケート 図5 ([アンケート]から引用])
・ISOの取得が有益だったかのアンケート 図6 ([アンケート]から引用])
・ISO審査員への苦情内容 図7 ([荻原 01]から引用)
・ISOが定着しているかのアンケート 図8 ([日建協]から引用)
・ISOが定着していない理由のアンケート 図9 ([日建協]から引用)
・ISOのメリットのアンケート 図10 ([日建協]から引用)
・ISOのデメリットのアンケート 図11([日建協]から引用)
TC名称 (ISO) 一覧(表1)
(P) |
1 |
ねじ |
(P) |
2 |
締結用部品 |
(P) |
4 |
転がり軸受 |
(P) |
5 |
金属管及び管継手 |
(P) |
6 |
紙,板紙及びパルプ |
(P) |
8 |
船舶及び海洋技術 |
(P) |
10 |
製図,製品の確定方法,関連文書 |
(P) |
11 |
ボイラ及び圧力容器 |
(P) |
12 |
量,単位,記号,換算率及び換算量 |
|
14 |
機械の軸及び附属品 |
(幹) |
17 |
鋼 |
(P) |
(18) |
亜鉛及び亜鉛合金 |
|
(19) |
標準数 |
(P) |
20 |
航空機及び宇宙機 |
(P) |
21 |
消防器具 |
(P) |
22 |
自動車 |
|
23 |
農業用トラクタ及び機械 |
(P) |
24 |
ふるい,ふるい分け及びふるい分け法以外の粒子径測定方法 |
|
25 |
鋳鉄 |
(P) |
26 |
銅及び銅合金 |
(P) |
27 |
固体燃料 |
(P) |
28 |
石油製品及び潤滑油 |
(P) |
29 |
工具 |
(P) |
30 |
管路における流量測定 |
(P) |
31 |
タイヤ,リム及びタイヤバルブ |
(P) |
33 |
耐火物 |
(P) |
34 |
農産食品 |
(P) |
35 |
ペイント及びワニス |
(P) |
36 |
映画 |
(P) |
37 |
専門用語,言語,内容の情報資源 |
(幹) |
38 |
繊維 |
(P) |
39 |
工作機械 |
(P) |
41 |
プーリ及びベルト(Vベルトを含む) |
(P) |
42 |
写真 |
(P) |
43 |
音響 |
(P) |
44 |
溶接 |
(P) |
45 |
ゴム及び製品 |
(P) |
46 |
情報とドキュメンテーション |
(幹) |
47 |
化学 |
|
48 |
実験用装置 |
(P) |
51 |
ユニットロード用パレット |
|
52 |
小形金属缶 |
|
54 |
精油 |
(P) |
58 |
ガス容器 |
(P) |
59 |
ビルディングコンストラクション |
(P) |
60 |
歯車 |
(P) |
61 |
プラスチック |
|
63 |
ガラス容器 |
(P) |
67 |
石油・石油化学及び天然ガス工業用材料及び装置 |
(P) |
68 |
ファイナンシャルサービス |
(P) |
69 |
統計的方法の適用 |
(P) |
70 |
往復動内燃機関 |
(P) |
71 |
コンクリート,鉄筋コンクリート及びプレストレストコンクリート |
(P) |
72 |
繊維機械及び附属品 |
(P) |
74 |
セメント及び石灰 |
|
76 |
医療用輸血装置 |
(P) |
77 |
繊維強化セメント製品 |
(P) |
79 |
軽金属及び同合金 |
(P) |
81 |
農薬の名称 |
|
(82) |
鉱山 |
|
83 |
スポーツ用品及びレジャー用品 |
|
84 |
医療用注射器及び注射針 |
(P) |
85 |
原子力 |
(P) |
86 |
冷凍技術及び空気調和技術 |
|
87 |
コルク |
(P) |
89 |
木質系パネル |
(P) |
91 |
界面活性剤 |
(P) |
92 |
火災安全 |
|
93 |
でん粉(同製品及び副産物を含む) |
(P) |
94 |
個人安全―保護衣及び保護具 |
(P) |
96 |
クレーン及び関連装置 |
(P) |
98 |
構造物の設計の基本 |
(P) |
100 |
伝動用及びコンベア用チェーン並びにスプロケット |
|
101 |
連続搬送装置(コンベアホイスト) |
(幹) |
102 |
鉄鉱石及び還元鉄 |
(P) |
104 |
貨物コンテナ |
(P) |
105 |
ワイヤロープ |
(P) |
106 |
歯科 |
(P) |
107 |
金属及び無機質皮膜 |
(P) |
108 |
機械振動及び衝撃 |
(P) |
109 |
オイルバーナ及び附属装置 |
(P) |
110 |
産業車両 |
(幹) |
111 |
巻上げ用リンクチェーン,フック及び附属品 |
(P) |
112 |
真空技術 |
(P) |
113 |
開水路における流量測定 |
(P) |
114 |
時計 |
(P) |
115 |
ポンプ |
|
116 |
暖房装置 |
|
117 |
工業用送風機 |
|
118 |
圧縮機,空気圧工具,空気圧機械,空気圧装置 |
(P) |
119 |
粉末冶金材料及び製品 |
|
120 |
皮革 |
(P) |
121 |
麻酔装置及び人工呼吸器関連装置 |
(幹) |
122 |
包装 |
(幹) |
123 |
平軸受 |
(P) |
126 |
タバコ及びタバコ製品 |
(P) |
127 |
土工機械 |
|
(128) |
ガラス工場,パイプライン及び付属物 |
|
(129) |
アルミニウム鉱石及び鉱物 |
(P) |
130 |
印刷技術 |
(P) |
131 |
油圧・空気圧システム及び要素機器 |
(P) |
132 |
フェロアロイ |
(P) |
(133) |
衣料品のサイズシステムと表示 |
|
(134) |
肥料及び土壌改良剤 |
(幹) |
135 |
非破壊試験 |
(P) |
136 |
家具 |
|
(137) |
靴の寸法,名称及び表示 |
(幹) |
138 |
流体輸送用プラスチック管,継手及びバルブ類 |
(P) |
(142) |
空気及びその他のガスの清浄装置 |
|
(144) |
空気供給及び拡散 |
(P) |
145 |
図記号 |
(P) |
146 |
大気の質 |
(P) |
147 |
水質 |
(P) |
148 |
ミシン |
(P) |
149 |
自転車 |
(P) |
150 |
外科用体内埋没材 |
|
(152) |
ギブス,ギブス用石こう及びギブス用品 |
(P) |
153 |
バルブ |
(P) |
154 |
行政・商業・工業用書式及び記載項目 |
(P) |
155 |
ニッケル及びニッケル合金 |
(P) |
156 |
金属及び金属の腐食 |
(P) |
157 |
避妊具 |
|
158 |
ガス分析 |
(P) |
159 |
人間工学 |
(P) |
160 |
建築用ガラス |
(P) |
161 |
熱発生装置の制御及び安全装置 |
(幹) |
162 |
ドア及び窓 |
(P) |
163 |
建築環境における熱的性能とエネルギー使用 |
(幹) |
164 |
金属の機械試験 |
(P) |
165 |
木質構造 |
(P) |
166 |
食卓用陶磁器・ガラス器 |
(P) |
167 |
鋼構造及びアルミニウム構造 |
(P) |
168 |
義肢及び装具 |
|
170 |
外科用器具 |
(P) |
171 |
文書画像アプリケーション |
(P) |
172 |
光学及び光学機器 |
(P) |
173 |
福祉用具 |
(P) |
174 |
ジュエリー |
(P) |
(175) |
ほたる石 |
(P) |
176 |
品質管理及び品質保証 |
|
177 |
キャラバン |
(P) |
178 |
リフト(エレベーター)・エスカレータ及び動く歩道 |
|
(179) |
組石造 |
|
180 |
太陽エネルギー |
(P) |
181 |
おもちゃの安全性 |
(P) |
182 |
地盤工学 |
(P) |
183 |
銅・鉛及び亜鉛及びニッケルの鉱石並びに精鉱 |
(P) |
184 |
産業オートメーションシステム及びインテグレーション |
(P) |
185 |
超過圧力に対する保護用安全機器 |
|
186 |
刃物類及び金属製卓上用・装飾用容器 |
(P) |
188 |
スモールクラフト |
(P) |
189 |
陶磁器質タイル |
(P) |
190 |
地盤環境 |
|
(191) |
人道的わな |
(P) |
192 |
ガスタービン |
|
193 |
天然ガス |
(P) |
194 |
医用・歯科用材料及び機器の生物学的評価 |
(P) |
195 |
建設用機械と装置 |
|
(196) |
装飾用宝石 |
(P) |
197 |
水素技術 |
(P) |
198 |
ヘルスケア製品の滅菌 |
(P) |
199 |
機械類の安全性 |
(幹) |
201 |
表面化学分析 |
(P) |
202 |
マイクロビーム分析 |
(P) |
203 |
技術エネルギーシステム |
(P) |
204 |
高度道路交通システム(ITS) |
(P) |
205 |
建築環境設計 |
(幹) |
206 |
ファインセラミックス |
(P) |
207 |
環境管理 |
(P) |
(208) |
産業用熱タービン |
(P) |
209 |
クリーンルーム及び関連制御環境 |
(P) |
210 |
医療用具の品質管理と関連する一般事項 |
(P) |
211 |
地理情報 |
(P) |
212 |
臨床検査及び体外診断検査システム |
(P) |
213 |
製品の寸法・形状の仕様及び評価 |
(P) |
214 |
昇降式作業台 |
(P) |
215 |
保健医療情報 |
|
216 |
履物 |
(P) |
217 |
化粧品 |
(P) |
218 |
木材 |
(P) |
219 |
床敷物 |
|
220 |
極低温容器 |
(P) |
221 |
ジオシンセティック |
(P) |
222 |
パーソナルファイナンシャルプランニング |
(P) |
223 |
社会セキュリティ |
(P) |
224 |
飲料水供給及び下水施設サービス |
(P) |
225 |
市場調査 |
|
226 |
一次アルミニウム製造用材料 |
(幹) |
227 |
ばね |
|
228 |
観光及び関連サービス |
(P) |
229 |
ナノテクノロジー |
|
230 |
(PC)心理分析サービス |
(P) |
231 |
(PC)ブランド評価 |
(P) |
232 |
非公式教育サービス |
|
234 |
漁業・水産・養殖 |
(P) |
235 |
(PC)信用評価 |
(P) |
236 |
(PC)プロジェクトマネジメント |
(P) |
237 |
(PC)博覧会用語 |
|
238 |
固体バイオ燃料 |
|
239 |
(PC)公共料金の課金方法 |
(P) |
240 |
(PC)製品のリコール |
|
241 |
(PC)道路交通安全マネジメント |
(P) |
242 |
(PC)エネルギーマネジメント |
|
243 |
(PC)消費生活用品安全 |
(幹) |
244 |
工業炉 |
(P) |
245 |
(PC)中古品の越境貿易 |
備考(1)
次の31の専門委員会(TC)は,業務終了等の理由で解散している. 3,7,9,13,15,16,32,40,49,50,53,55,57,62,64,65,66,73,75,78,80,88,90,95,97,99, 103,124,125,139,140,141,143,151,169,187,200
備考(2)
( )内に表記している番号の専門委員会(TC)は,現時点では検討中の業務項目(work item)がなく,既存のISO規格の定期見直しのみが責務とされるので,”休止中”(stand-by)のものをさす