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城郭談話会 第3回特別例会

存城・廃城(いわゆる廃城令)から明治中期における城郭
その軍事・保存・改変

終了しました

日時 2019 年 68(土)
会場 近畿大学 東大阪キャンパス A館 301 教室
 大阪府東大阪市小若江 3-4-1 アクセス

近大シンポジウム 2018 の画像 (C) 堀寛之

およそ明治 6 年の「存城」「廃城」から明治 10 年の西南戦争ごろまでにおける,「存城」の軍事的な位置づけ,営所のための改変,建築遺構や石垣・堀をどのように維持したかなどについて検討する.

■ タイムスケジュール

09:20受付開始
10:00挨拶・趣旨説明ページ
10:15「幕末維新期における政治・社会の変動と大阪城能川 泰治 (金沢大学)6
11:15「陸軍省管轄期の和歌山城」大山 僚介 (和歌山市和歌山城整備企画課)22
12:15休憩
13:15「明治期における城郭保存 姫路城を中心に 竹内 信 (同志社大学大学院)32
14:15「明治維新からの岡山城本丸跡」乗岡 実 (元岡山市教育委員会)48
15:15休憩
15:30「伊勢亀山城における明治廃城 遺構からみた「廃城令」に対する明治人の意識について 亀山 隆 (亀山市教育委員会)53
16:30総括
17:10閉会の挨拶
※ 各報告者・演題・スケジュールは変更となる場合がございます.ご了承ください.

■ 紙上報告

天守の開放 庶民が天守に登るまで 森山 英一 (城郭研究家)66
明治廃城に儀礼・作法・象徴的な破城は存在したか? 高田 徹 (城郭談話会・城館史料学会・愛知中世城郭研究会)81
明治初期における城郭統制 地図作成史からの整理 井口 琢人 (城郭談話会・神戸大学大学院)86
明治時代初期の弘前城 今野 沙貴子 (弘前市都市整備部公園緑地課)96
明治初年の盛岡城沿革と公園化への道程 盛岡城所管者の変遷とアメリカ人青年の城内見物記を中心に 神山 仁 (日本城郭史学会)102
廃城前後の白石城 日下 和寿 (白石市教育委員会)106
山形城 齋藤 仁 (山形市教育委員会)109
落城から明治中期における城郭の役割 戊辰戦争で落城した二本松城の場合 佐藤 真由美 (二本松市役所都市計画課)113
土浦城 石川 功 (土浦市教育委員会)117
上田城跡に造られた陸軍施設、神社、遊園地、畑… 東京鎮台及び3人の「丸山平八郎」による城跡の保存・改変 和根崎 剛 (上田市教育委員会)123
廃城から明治中期の富山城 野垣 好史 (富山市埋蔵文化財センター)129
駿府城の明治時代の歴史 廃城過程を探る 松井 一明 (織豊期城郭研究会)135
三河吉田城と陸軍の利用 幕末から存城処分、そして歩兵第十八聯隊の設置と経営まで 岩原 剛 (豊橋市文化財センター)140
廃藩置県後の名古屋城 原 史彦 (金城学院大学非常勤講師)148
尼崎城の消滅過程の整理 遠藤 啓輔 (城郭談話会)154
膳所城における廃城時の様相 発掘調査の成果を中心に 山口 誠司 (城郭談話会・公益財団法人滋賀県文化財保護協会)164
高槻城跡と高槻工兵隊 中西 裕樹 (城郭談話会・高槻市教育委員会)169
陸軍が改修した大坂城の現存建築 修理報告書の成果から 高田 徹 (城郭談話会・城館史料学会・愛知中世城郭研究会)171
近代の大阪城に関する考古学的知見 市川 創 (大阪府教育庁]・櫻田 小百合[大阪市教育委員会)177
明治維新後の山崎城 堀 寛之 (城郭談話会・宍粟市教育委員会)183
近現代における近世城郭跡の推移 鳥取城跡の場合 佐々木 孝文 (鳥取市教育委員会)187
近代以降の今治城の変容について 伊津見 孝明 (和歌山市和歌山城整備企画課)193
明治初期における伊予松山城 西村 直人198
「軍郷・軍都」遺跡としての城郭遺構に対する認識を問う 福岡城三ノ丸 下之橋御門の復原建物を題材に 木島 孝之 (城郭談話会・九州大学)202
中津城廃城について 浦井 直幸 (中津市教育委員会)208
明治〜昭和時代の府内城跡 小野 綾夏 (大分市教育委員会文化財課)214
西南戦争以後の陸軍による熊本城の改変について 竹の丸を中心にして 河本 愛輝 (城郭談話会)218
熊本城と熊本鎮台 鶴嶋 俊彦 (熊本城調査研究センター)224
明治維新と鹿児島城 存城と廃城のはざまで 太田 秀春 (鹿児島国際大学)229
編集後記234

● ご購入先

城郭談話会  jyoudan_jimukyoku◎yahoo.co.jp ← “” を半角の “@” に置き換えてください.

■ 趣旨

明治 6 年 (1873),太政官達「全国ノ城廓陣屋等存廃ヲ定メ存置ノ地所建物木石等陸軍省ニ管轄セシム」並びに「全国ノ城廓陣屋等存廃ヲ定メ廃止ノ地所建物木石等大蔵省ニ処分セシム」によって,兵部省管轄下にあった近世城郭は陸軍省管轄の「存城」,大蔵省管轄の「廃城」に振り分けられた.今日,この“廃城令”と呼ばれる達しにより,「廃城」扱いとされた城郭の多くは売却対象とされ解体・破壊が進められた.官有地・学校等となり,後に公園となったものもある.

一方,存城の多くはその後,陸軍の営所となった.陸軍は城郭跡を改変しつつも,近代軍隊の拠点として利用した.その過程で崩された石垣や埋められた堀もあったが,一方で補修され,二次的に利用された堀等も存在する.また天守・櫓等は,改変を受けながらも傷んだ箇所を補修し,継続使用された例もあった.陸軍による城郭管理は,一口で言えば功罪両面があったと考えられる.

本報告会では,およそ明治 6 年の「存城」「廃城」に関する達しから,国内最後の内乱とされる明治 10 年 (1877) に起こった西南戦争頃までの間,「存城」が軍事的にどのように位置づけられていたか,どのように改変を行って営所としたか,その過程で残された建築遺構や石垣・堀をどのように維持していたか(≒ 保存したか)等について主に文献史料面から検討する.

また考古学の立場から,「廃城」がどのように進められたのか,「存城」となった場合にはどのように改変されているのか,そこから何が読み取れるのか等を検討する.近代初頭の「存城」「廃城」から西南戦争前後の時期は,現代に残された,あるいは破壊された近世城郭にとってどのように位置づけられるものであるのか,解明を試みるものである.

■ 参加費

■ 懇親会

■ 参加申込

■ 主催・お問合せ

城郭談話会  jyoudan_jimukyoku◎yahoo.co.jp ← “” を半角の “@” に置き換えてください.

■ 協力

戎光祥出版株式会社

■ 会場案内

近畿大学 東大阪キャンパス A館(図中 5 の上) 301 教室
 大阪府東大阪市小若江 3-4-1  アクセス
更新 2019-07-14 ← 2019-06-11 ← 2019-06-07 ← 2019-05-12 ← 2019-04-14

中世城郭研究会は,掲載内容についていっさいの責任を負いません.

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