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暗号解読の一般的な手順(古典的)

  1. 言語の推定
  2. 方式の推定
  3. 文字頻度とその特徴
  4. 連接特徴(文字の連続のしかたと頻度)
  5. 何度か現れるパターン(単語かその一部)
  6. 出現しそうな単語 (probable words) の推定
  7. 単語の区切り(これがあると攻撃は容易)

改訂 2005-04-27 (C) K. Nishimura 2003

解読演習: “踊る人形 (The Adventure of the Dancing Men)”

  1. 言語の推定 →→→→ 英語
  2. 方式の推定 →→→→ 単換え字式暗号(英文アルファベット (abc) → 人の形)
  3. 頻度の特徴 →→→→ 英語の頻度順: etaoin…
  4. 連接特徴 …………………… 文字が少ないので使えない
  5. 何度か現れるパターン →→ 登場人物の名
  6. 単語の区切り →→→→→→ 上記パターンがヒントになっている
  7. 出現しそうな単語 →→→→ 登場人物の名,脅迫文らしい単語

科学的に解読するとこうなる(一例).

実際にこうして解読をしてみると,作者 Arthur Conan Doyle が周到に用意した暗号文であることがわかる. 小説の中での解読では,探偵 Sherlock Holmes はかなり強引な推定をしているが, それは読者を退屈させないためなのだろう.

出典
初出: Arthur Conan Doyle, "The Adventure of the Dancing Men", Strand, 1903-12.
短篇集: Arthur Conan Doyle, "The Return of Sherlock Holmes". [コナン・ドイル,延原謙(訳)『シャーロック・ホームズの帰還』新潮文庫 ト-3-2 (440),新潮社, 1953.]

演習問題

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NISHIMURA, Kazuo (nishimura@komazawa-u.ac.jp)