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直線 y = ax と曲線 y = b /x
の和 y = ax + b /x は,
両者の交点の x 座標である x = √ b /a で最小値をとる.
まず,少し単純な場合 (a =1) を考える.
直線 y = x と曲線 y = c /x
の和 y = x + c /x は,
両者の交点の x 座標である x = √ c で最小値をとる.
交点における両者の傾きは,それぞれ 1 と −1 である.
したがって,交点の真上でのそれらの和の傾きは 0 だからである(EOQ.xls の図).(注2)
x 軸方向を 1/a に縮めた(引き伸ばした)グラフ ↓ (x に ax を代入)
直線 y = ax と曲線 y = c /(ax ) = b /x (b = c /a とする)
の和 y = ax + b /x は,
両者の交点の x 座標で最小値をとる.
グラフを縮めても(引き伸ばしても),最小値をとる点の相対的な位置は変わらないからである(EOQ.xls のシート2・3の図).
交点の x 座標は,ax = b /x を解くことによって得られる.
交点の x 座標は,x = √ b /a である.
したがって,最初の命題が成り立つ.
(注1) 証明ではない.
(注2) ここで,微分を「傾き」でごまかしている.
注意: 相加平均と相乗平均の関係式を使っても微分を避けることはできるが,導出は分かりにくくなるだろう.
定量発注方式における発注量(変数)を Q とすると,
なので,総コスト C は,
C = 1回あたり発注費 × 年間需要量/Q + 単位あたり年間保管費 × Q/2
である.これは,C = a Q + b/Q と表したときの
b = 1回あたり発注費 × 年間需要量
a = 単位あたり年間保管費/2
となっているので,Q が値 √ b /a のときに総コスト C が最小になる.
Q = √ (2 × 1回あたり発注費 × 年間需要量) / 単位あたり年間保管費
この値を「経済的発注量」と呼ぶ.(Q* と表すことが多い.)
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