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過去の等間隔な時点での 3 個のデータから,次の時点のデータを推定する.
例: 先々週,先週,今週の需要から,来週の需要を予測するなど.
過去の 3 個のデータが,時刻順に a, b, c だとする(注).
これらから,次(来週)のデータ d を推定する.
(注) これらのデータは,Wikipedia の記事 [対移動平均比率法] での“3 数値例”の表における“5. 傾向値”のうち,月曜日の列の先々週,先週,今週の値.
いろいろな計算方法が考えられるでしょう.ここでは,計算が簡単になる(和と差だけで済む)方法を紹介します.
この方法が正しく絶対的だというわけではありません(念のため). あくまで,簡単に計算できる方法だというだけです.
この方法の根拠を示すために,2通りの考え方を解説します.
データは順に増加しているので,
c から d までの増加分は,a から b までの増加分と等しいと推定する.
データは順に増加しているので,
b から d までの増加分は,a から c までの増加分と等しいと推定する.
どちらの考え方にしても,等しい値 (c + b − a) が得られます.
データは順に増加しているので,
c から d までの増加分は,a から b までの増加分と,b から c までの増加分の平均値に等しいと推定する.
この計算方法は,悪い.
理由:
データ b を結果的に無視している(b の値が何であっても d の値は変わらない)からである.
確認:
式を変形すると,d = c + {b − a + c − b}/2 = c + (c − a)/2 となり,中間の値 b が消えてしまう.
注意:
Excel などで作表をしていると,上のような間抜けなことをしがちなので,注意が必要です.
数十個のデータがあっても,先頭と最後の 2 個のデータだけで結果を出すことになってしまいます.
誤った例: 何周かを廻る競技で,各周の通過時刻を記録し,それらの差からラップタイムを出して,平均する. → 正しいやり方: 10 周の場合,1 周目と 6 周目というように,5 周ごとの通過時刻の差を出して平均し,5 で割る.
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