浜離宮
Hamarikyu
改訂: 2011-10-25

浜離宮 櫓台 (C) Nishimura 2009

講演スライド / 論文
(作成: 2009-04-27 / 2011-09-21)

dot 使用している城郭用語の概説

論文:

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掲載:中世城郭研究』第25号, 2011年, 210-216 頁. 10月15日発行.


発表用資料:

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発表: 中世城郭研究会 特別研究発表会「海城」, 2009-04-19, at 横浜市歴史博物館(企画展「海賊」).


[講演5]

浜離宮 ― 江戸幕府の海軍基地

西村 和夫

概要
遺構
総石垣,大手門櫓台,大手門桝形,中門桝形,将軍上がり場,内堀,潮入の池,鴨場
年表 ← Excel ファイルが開きます.
名称
浜御殿(一般名詞)→ 浜離宮(明治時代)→ 浜離宮恩賜庭園(昭和21年)
機能
庭園(兼 江戸城外郭)→ 海軍基地(幕末「幕府海軍伝習屯所」)→ 接待所(明治時代「延遼館」)→ 公園・史跡(昭和27年 特別名勝・特別史跡)
史跡範囲
面積 250,216m(75,690 坪).加えて海上 50 間 (91m),河川上 10 間 (18m)
警備(格式)
浜大手門(宝永四 1707 年建設):「一万石以下五千石以上寄合衆三ヵ年謹仕、番士三人羽織袴着」鉄砲五・弓三・長柄十・持筒二・持弓一(虎ノ門と同格)[見附]
浜御殿奉行
永井伊豆守 → 木村摂津守(後に軍艦奉行) ←誤り(杉本恭一氏のご指摘)
立地
元は江戸前島先端の浅瀬 [江戸].現在は汐留の海岸.江戸湾から大川(隅田川)への唯一の大型船航路に面す [築港] [湾図]
大手門櫓台
幅 8m = 4 間, 長さ 33m = 18 間(馬場先門 13 間,半蔵門 16 間 [大熊] より長い).
大手門桝形
内のり 43m×27m = 24 間×15 間(江戸城のすべての桝形中で最大).
建物
大手門渡櫓(長さ 9 間か),浜御殿,中島茶屋など.
利用した将軍
徳川家斉(248 回,67 %は鷹狩り),家慶(99 回,46 %は鷹狩り)[図解]
橋の変遷
2 箇所 → 4 箇所(宝永)→ 2 箇所.元禄から大手の位置は不変 [府内]
海軍所
慶応二年に海軍所となり,軍艦操練所が移転してくる(後に海軍兵学校となる)
延遼館(元 幕府海軍伝習屯所)
鹿鳴館が完成するまでの迎賓館(初の石造洋館)
訪れた外国人
明治維新後:
謝辞
京橋図書館の菅原健二氏と東京都東部公園緑地事務所の根来千秋氏に感謝いたします.
浜離宮 平面図(提供:東京都東部公園緑地事務所)
著作権者 (copyright): 東京都東部公園緑地事務所

参考資料

現状写真: カラー空中写真, 国土画像情報, 国土交通省. - 最上端が大手門桝形.
[維新] 『維新史料綱要』東京大学出版会, 1966.
[江戸] 玉井哲雄『江戸 失われた都市空間を読む』平凡社, 1986.
[大熊] 大熊喜邦『江戸建築叢話』東亜出版, 1947.
[将庭] 水谷三公『将軍の庭 浜離宮と幕末政治の風景』中公叢書, 2002.
[図解] 深井雅海『図解・江戸城をよむ』原書房, 1997.
[大系] 「江戸城」平井聖ほか編『日本城郭大系』第5巻, 1979.
[築港] 東京市役所編纂「東京築港計画平面図」『東京市史稿』港湾編第五, 1927.
[庭園] 小杉雄三『浜離宮庭園』東京公園文庫 12, 郷学舎, 1981.
[幕末] 平井聖, 浅野伸子『現状比較 地図と写真で見る幕末明治の江戸城』2003.
[百選] 岡田城真也「江戸城」『日本名城百選』小学館, 2008.
[復元] 吉原健一郎, 俵元昭, 中川恵司 編集・制作『復元江戸情報地図』朝日新聞社, 1994.
[府内] 幕府普請奉行編「御府内沿革圖書」『江戸城下変遷絵図集』9, 原書房, 1985.
[ベアト] 横浜開港資料館編『F. ベアト写真集 1 幕末日本の風景と人びと』明石書店, 2006.
[見附] 日本城郭協会編『江戸城三十六見附繪圖集成』新人物往来社, 1985.
[湾図] 「明治五年 武蔵国東京海湾図」『中央区沿革図集』月島篇, 京橋図書館, 1994.


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