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石巻市での復旧支援活動
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更新 2014-03-17 ← 2011-04-14
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災害時には買い占めが起こり,現地に赴くボランティアも,非常食,ラジオなどの入手が困難になってしまいます.アルファ米などの非常食は,売り切れていました. お陰で,現地入りして2日間は,売れ残ったアメリカ製のまずいカロリーバーなどをかじっていました. 本当に必要な人のために,店頭に少しだけ残しておく手立てはないものかと思いました. ボランティアも増えていた時期だったので,宮城県の地図も最後の1冊でした(そもそも書店に在庫がない)

東京でキャンプ用の食糧,ラジオ,無線機,ガソリンタンクなどを調達し,ボランティア受入れ先の情報を集めるのに2日間かかりました. ボランティア活動は,現地に負担を一切かけないのが原則です. 私は情報を集めながら,行く機会を待っていました.現地でガソリンが買えるようになるのと,東北自動車道の開通をです.タイミングの読みはなんとか的中し,2日目に持参したガソリン 10L を現地で使い切ったとき,ちょうど現地でもガソリンが買えるようになりました.(高速道路は,出発の2日前に全線開通していました.)

どこに行ったらよいのかが分からないのにも困りました.行く途中の高速道路の SA で,携帯を駆使して何とか石巻 VC の存在を知りました.ボランティアを受け入れる市が少なかったのは意外でした.宮城県で県外のボランティアを受け入れているのは5市町だけであり,そのうち地形が険しくオフロードバイクが役立ちそうなのは,石巻市でした(あとの4市町は,塩釜市,多賀城市,岩沼市,亘理町)こんな簡単なことを調べるのに,けっこう時間がかかりました.向かう途中の東北自動車道 那須高原 SA で情報を得て,行き先を石巻市にすることに決め,石巻専修大学にあるボランティアセンター (VC) に飛び込みました.

苦労して秋葉原で入手した FM ラジオでしたが,役には立ちませんでした. ラジオ石巻 (FM 76.4MHz) は,市内にある石巻専修大学 (VC) でも入感しませんでした. 無線機も役に立ちませんでした.通信相手がいないのです.それは,トラックの違法無線がはびこり,警察が厳しく取り締まったためだと聞きました.

鮫ノ浦か

牡鹿半島では,自動車用のガソリンと発電用の軽油とが不足していました.彼らは,この二つの不足を真っ先に訴えていました.あの地では,移動ができないと,何も入手できません.捜索にも行けません.法律を変えて,臨時にドラム缶からガソリンが売れるようにするという報道がありましたが,立ち消えたようです.机上で法律を論じる人に,現地の苦労は分からないのでしょう.(4月14日現在,現地では,もうガソリンが入手できるようになったそうです.)

牡鹿半島では,プロパンコンロが不足していました(4月6日現在)もともと,震災に強いプロパンガスの地域です.ボンベは浮くので,たくさん拾えます.でも,コンロは,VC の補給基地にもありませんでした.(4月14日現在,現地では,コンロが入手できるようになったそうです.)

最近のチョコレートは,低カロリーのものが多くて困ります.コンビニにあり,糖分も塩分もあって役に立つのは,SN?CKE?S です.

あなたがもしボランティアをして手伝いたいなら,被災地に行けば何か仕事があります.ボランティアセンター (VC) のような組織に所属しないで,直接各家庭の手伝いをすることもできるでしょう.ご自宅近くで,衣料品の仕分けなどのボランティアをすることもできます.

テント生活が必須のような印象があるかもしれませんが,医療チームはキャンピングカーで来ていました.駐車場で車中泊の人も何人もいました.(都市部での災害では,きっとテントやシュラフは要らないでしょう.)たとえ日帰りでも,マイナスになりそうもないことなら,やってみてはいかがでしょうか.

また,直接,被災者を助けるだけでなく,ボランティアを助けることもできます.たとえば,石巻 VC では,70 歳の方が,ボランティアを付近の温泉まで毎日送迎していました(温泉以外に風呂に入れる場所はなかったのです)菓子や果物などの差入れも歓迎です.

ボランティア活動をしてみたい人のために: 助けあいジャパン

首都圏で大地震が発生したら,少なくとも初期には首都圏の皆さん自身がボランティアにならざるをえないのをお忘れなく!

日々の記録

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5月に行った 気仙沼市などの状況

外部ページ:

実践的な,非常用 枕元+携行+備蓄品

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NISHIMURA, Kazuo nishimura@komazawa-u.ac.jp