慶應義塾大学工学部 1974 年卒(32 期)同期会 |
連合三田会大会(2009 年 10 月 18 日)当日の 32(ミニ)講演会 |
自動車産業にとって,気候変動問題は大きな企業課題のひとつです.この問題(リスク)をどのように捉え,解決(オポチュニティ)に取り組んでいるかを紹介していただきました.
参加人数: 工学部同期=23名,家族+塾員+一般=約130名
笹之内 雅幸 君(電気工学科卒)
昨年の講演者 田中 圭 君のコメント
“地球温暖化問題”は,毎日のように新聞紙上を賑わせております.環境問題でありながら,南北問題も同時に解決しなければならない問題ですが,技術が解決すべき課題,政治が解決すべき課題,経済が解決すべき課題,個人が解決すべき課題等々が絡み合った問題でもあるでしょう.
余り宣伝しておりませんが,外航海運と国際航空は京都議定書の枠外です.これは,国の枠を超えた分野であり,京都議定書との整合が難しいものです.このため,国際海事機関(IMO)や国際民間航空機関(ICAO)がその対策を考えております.この IMO での議論を見ていますと,やはり規制を受けることは皆避けたいと思っており,同業者が集まると,安易な方向に議論が進みがちです.なお,国際海運だけで世界全体の地球温暖化ガスの4%程度を排出していると言われていることを紹介しておきます.
しかし,笹之内雅幸君の講演でのトヨタの対応を拝見しますと,世界のトップ企業という立場が,その自覚を産み出し,行動に結び付けていることは,立派だと思う一方,企業としては大変だなと感じました.トヨタの活動とは縁遠い原子力分野における貢献を期待されるという質問もありましたが,この種の期待を受ける企業が我が国でどれだけいるものでしょうか.
さて,本題である気候変動問題ですが,世界の主要企業が資金を拠出して,色々な検討を進めていることが紹介されていました.その中で,GDP と,人の移動の相関が示され,各国の1人1日あたりの移動距離は,日本が 30km,米国が 80km,タンザニアが 4〜5km ですが,それを時間で表すと全ての国が1時間程度で同じであることに驚かされました.全ての人に与えられる1日 24 時間という時間の内,移動時間が1時間で同じと言うのは,公平なのでしょうか.まあ,通勤の往復で3時間という方もいるでしょうが,全国民を平均化するとこの程度でしょうか.いずれにしても,日本でもアフリカでも,人が生活の糧を入手するために毎日1時間程度の移動を割いていることとなります.
また,気候変動問題のプレーヤーとして“官”,“NGO”,“企業”が列挙されていました.これらのプレーヤーは,文句を言うだけでなく,自らアクションすべき立場であることを自覚しなければならないでしょう.特に,地球温暖化という点では,個人が如何にアクションすべきかが大事であることを改めて感じました.
笹之内君の講演での言葉を実行したいと思います.
Act Today for a Better Tomorrow!
田中 圭(機械工学科卒)記
笹之内 雅幸 君の紹介
トヨタ自動車(株)理事.CSR・環境部(兼)東京技術部主査.
略歴:
1974年 トヨタ自動車(株)入社.
開発企画部,米国事務所デトロイト分室,東京技術部等を経て,1998年の環境部設立時から同部署を担当.“トヨタ地球環境憲章”を制定(トヨタ地球環境憲章.pdf).
主な兼務役職: (社)日本経済団体連合会地球環境部会長代行・兼国際環境戦略WG座長,国際排出量取引協会(IETA) 理事,(社)日本自動車工業会(JAMA)環境企画部会長.
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