慶應義塾大学工学部 1974 年卒(32 期)同期会 |
連合三田会大会(2010 年 10 月 24 日)当日の 32(ミニ)講演会 |
「慶應義塾大学理工学部・理工学研究科のめざすところ」というタイトルで,理工学部の現在と創立 75 年へ向けての取組みについて紹介していただきました.
現 理工学部長・理工学研究科委員長である青山君から,私たちが卒業した学部の今,これから目指すもの,それに対する取組みを直に聞くことができました.
参加人数: 工学部同期=26名,家族+一般=5名
青山 藤詞郎 君(機械工学科卒)
甲斐莊 正晃 君(2006 年の講演者)のコメント
2014 年,理工学部はその前身である藤原工業大学の設立から数えて 75 周年を迎えることになります.
大学の創設当時,設立者の藤原銀次郎は我が国の工学系人材の育成に関して,次のような問題意識をもっていたそうです.
このような背景で設立された工学部は,1972 年の矢上への移転,1981 年の理工学部への改編,1996 年の 10 学科体制化,2002 年の生命情報学科の新設などを経て,今日では専任教員数約 280 名,入学者数約 1000 名を数えるまでに発展を遂げてきています.
野球の慶早戦ではありませんが,私学の理工学部として良きライバルである早稲田大学の理工学部に対して,両学部同時合格者の入学割合で最近 10 年間,慶應がリードを保っているそうで,理工学部の相対的な評価も高まっています.しかし「驕る平家は久しからず」,常に新しい取組みを続けなければ,評価を維持し続けることはできません.
理工学部長としてその取組みをリードしている青山君から,創立 75 年に向けてのビジョンと主な取組みについて,紹介がありました.
まず,理工学部の今後のビジョンの一つ目は「世界で活躍できる人材の育成」で,これは主に学生に対するビジョンとなります.この実現のために,国際化の推進と国際派遣の活発化,博士課程への進学率向上を目指しています.
二つ目のビジョンは,「グローバルリーダーとしての研究者育成と獲得」で,こちらは主に教員に対するビジョンです.大型プロジェクトリーダーの養成(理工学部のスーパースターの育成),教員評価制度の導入などの施策がすでにスタートしています.
紹介された施策の中で,特に興味をもったのが,フランス Ecoles Centrales との Double Degree Program です.このプログラムは,学部の 3 年生の秋から 2 年間の渡仏と,帰国後の修士課程への入学によって,学部・修士通算 6 年半で日本とフランスで 2 つの修士号を取得できるもので,「世界で活躍できる人材の育成」への取組みとして,大変注目されるものです.
他大学に先駆けて,このプログラムを実現させた関係者の方々のパイオニア精神は,まさに福沢先生の精神と藤原銀次郎君の建学の理念を体現したものと感じました.
今後,理工学部では創立 100 年への布石として,基礎科学・基盤工学インスティチュート(仮称)や慶應イノベーションファウンダリー(仮称)など,新たな教育研究環境の整備に,積極的に取り組んでいく計画と聞きました.今年も 12 月 10 日(金)には東京国際フォーラムで,理工学部の先端的な取組みを伝える KEIO Techno-Mall が開催されます.みなさんも是非足を運ばれて,理工学部の新たなる挑戦にエールをおくっていただければと思います.
甲斐莊 正晃(管理工学科卒)記
青山 藤詞郎 君の紹介
慶應義塾大学理工学部 学部長(就任案内), プロフィール
略歴:
1974年 慶應義塾大学工学部 機械工学科卒業,1979年 慶應義塾大学大学院 工学研究科機械工学専攻 博士課程修了.同年 慶應義塾大学理工学部 助手,1988年 同大学理工学部 助教授を経て,1995年より同大学 教授,2009年7月より理工学部長・理工学研究科委員長をつとめ現在に至る.
流体軸受の最適設計,機能性材料の開発と機械要素への応用,環境共生型機械加工システムなど,生産工学に関する研究に従事.
日本学術会議連携会員,国際生産工学アカデミー (CIRP) フェロー,日本機械学会フェロー,精密工学会フェロー,砥粒加工学会,日本フルードパワーシステム学会,米国精密工学会 (ASPE),NAMRI/SME などの会員.
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