情報セキュリティ B の講義内容

　2020 年度のシラバス

(1) 講義のねらい

情報セキュリティに関する法制度と技術について理解する。

(2) 講義の内容と授業スケジュール

まず，機密性と可用性（利便性）はトレードオフの関係にあることを認識する。不正アクセス防止法，個人情報保護法などの法律を学び，アクセス制御を理解する。また，暗号によって達成可能な目標と暗号技術を理論的に理解する。そのうえで，ネットワーク上で情報セキュリティを実現する方法および認証局の必要性について，各種プロトコルを取り上げて理解する。

月	回数	内　　　容
9	1	授業内容概説，機密性と可用性のトレードオフ
9	2	不正アクセス禁止法，個人情報保護法，著作権法 など
10	3	アクセス制御，アクセス制御リスト
10	4	オープンソースソフトウェアとそのライセンス
10	5	暗号によって達成できる目標と暗号技術
10	6	暗号系と用語
11	7	共通鍵暗号，“踊る人形”の解読
11	8	転置式暗号，ストリーム暗号，暗号解読
11	9	公開鍵暗号
11	10	剰余環，RSA方式
12	11	認証，電子署名，ハッシュ関数
12	12	暗号技術を使ってできること，電子マネー，量子暗号
12	13	暗号プロトコル，SSL
12	14	公開鍵基盤 (PKI), 認証局
1	15	情報セキュリティ基盤，情報セキュリティ・サービス

(3) 履修上の留意点

　いちおう，情報セキュリティ A の履修を前提としています．
　毎回，参加確認テストをします．ほとんど出席して聴いていないと，試験問題を解くことは無理でしょう．きちんとノートを（Word などで）取ってください．
　RSA 方式をきちんと理解するために，（整数論のうち）剰余環に関する多少の数学的知識が必要になりますが，これについて全く知らなくても理解できるように配慮しています（上表 第10回 参照）．

(4) 成績評価の方法

　毎回の参加確認テスト（20%），課題（6%），課題授業（4%），定期試験（70%）の合計点によります．
　定期試験には，自筆ノート A4 判 1 枚（裏面も使用可）だけが持込み可．これも提出するので，右下に学生番号と氏名を記入しておくこと．
　★ 試験問題の作り方（一般論）

(5) その他

　クイズを適宜とりいれます．また，YeStudy と専用 Web ページ，Wikipedia を使います． 適当な教科書はありません．各種の参考書をそのつど紹介します． → 参考図書リスト，★ 参考資料

［関連科目］ 経営数学； 経営情報システム

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