おだわらじょう もとくらぼり 小田原城 元蔵堀の発掘 No.??
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小田原駅すぐそばで,大学建設用地の緊急発掘をしていました. 近世以降の再利用の際,障子が削られたような痕跡がありました. 出土遺物は,障子直近から 18 世紀代のものが出土し,状況は混沌としていました.
発掘現場の地図 (Mapion)
小田原城の堀を表示した地図
発掘現場は,上図「谷津口」の右(東)側でした.
JR 東海道線と新幹線との中間で,新幹線のホーム熱海寄りの脇に見えました.
江戸期には「元蔵堀」と呼ばれた場所で,近世以降も堀として存続していた箇所です.
調査地内には 2 本の堀があり,線路に沿って,南西部(第1区)と北東部(第2区)の 2 箇所に分かれていました.それぞれ若干特徴が異なりました.
北東部(第2区)は,最も巨大な高さ 2m 以上の堀障子が 1 基あり,それを近世の堀が上から切ってこわしているようでした.(掘っていない部分にもう 2 基ありました.)
ここは,たぶん後北条氏時代の城と城外との境の堀です.
南西部(第1区)は,谷津口の郭と幸田口の郭との仕切りの堀です.
ここの平面図は,こんなふうでした.
↑新幹線ホーム 北 \ \ \ 障子ない \ \ \ \ /\/ /\/no.5 /\/no.4 /\/no.3 障子 5 基(南端の no.1 はほとんど破壊されていた) / /no.2 \/\no.0 \ 障子 1 基 南 |
南西部の堀は,緻密に障子が入っていたのですが, 障子が小さく(高さ 50cm くらい),しかも崩れたのか崩されたのか, ほとんど消えかけている障子もあり, きちんと残っている障子もありました. 北部で 90°左に曲がってその先から全く障子がなくなっていました.
もくじ | |
(1) | 第1区(南西部・郭間の堀) |
(2) | 第1区の堀底 |
(3) | 第2区(北東部・郭外の堀) |
(4) | 第2区の堀底(雨上がりの状態) |
(5) | 第1区の堀底(雨上がりの状態) |
(6) | 発掘現場の位置 |
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