第40回 全国城郭研究者セミナー(2024 年8月3・4日) のテーマは,「城攻めの実像」にいたしました.
第38回の全国城郭研究者セミナーでは,攻城戦をテーマに主に文献史学の観点からのご報告を頂きました.各報告者からは,南北朝時代の楯や埋め草の使用,戦国期の堀を埋める行為,楯の使用,本城を守る外城の存在,付け城の構築,放火や苅田などの狼藉,後詰の頻発,上杉謙信の文書から読み取れる敵の城に対峙するための「向城」と「向陣」,その時々に応じた持久戦と強攻の使い分け,攻城戦の前提となる路次の制圧,長期化のリスク等々が報告されました.
討論会では,楯から竹束への変化,鉄砲の登場,向城,向陣,新地,地利などの用語,領民が城にこもる事例,城と陣などについて幅広い意見交換が行われ,議論が深まりました.
今回の第40回セミナーでは,同じく城攻めをテーマと致しますが,少し視点を変えて,各報告者の方々に,特定の城攻めを対象とし,縄張り研究や考古学における発掘などの成果を盛り込み,一次史料や,その他覚書などの文献史料も援用頂きながら,ご報告頂くこととしています.
紙上報告も含めますと,対象とされる地域は東北,関東,東海,近畿,九州となり,時期は戦国期から江戸初期となります.また,食糧,武器,竹木などの城攻めに不可欠な軍需物資の調達や運送などについてもご報告頂くこととしております.
個別の城攻めのご報告も併せ,討論会でさらに議論を深めることができればと思っています.
履歴: | 2023-11-03 | Web ページの公開 |
2023-11-03 | 一般報告の公募 | |
2023-12-29 | 一般報告の公募締切り | |
2024-02-11 | テーマを掲載 | |
2024-02-12 | 会場を確定 | |
2024-02-12 | 趣旨説明を掲載 |